JIS規格とは
JIS規格(Japanese Industrial Standards:日本産業規格)は、日本の産業製品に関する国家標準規格です。2019年の法改正以前は「日本工業規格」と呼ばれていましたが、現在は「日本産業規格」が正式名称です。経済産業省の管轄のもと、日本産業標準調査会(JISC)が審議・制定を行っています。
JIS規格は、製品の寸法・品質・性能・試験方法・安全性など、あらゆる側面について「こうあるべき」という標準を定めたものです。建築資材からIT製品まで、日本で流通するほぼすべての工業製品に何らかのJIS規格が関わっています。消費者が日常的に使う製品の安全性と品質は、このJIS規格によって支えられています。
水道用機器の分野では、水道水に触れる製品が人体に悪影響を及ぼさないことを確認するための試験規格が特に重要です。ナノバブル発生装置「WHOLE IN ONE」のような水道直結型機器の安全性は、JIS規格に基づく試験によって評価されます。
JIS S 3200-7:2010とは
水道用器具に関して特に重要なJIS規格が、JIS S 3200-7:2010「水道用器具—浸出性能試験方法」です。この規格は、水道水に接触する器具(蛇口、バルブ、ナノバブル発生装置など)から水中に溶出する物質の試験方法を定めています。
「浸出性能」とは、製品の素材から水中に溶け出す物質(浸出物)の量と種類のことです。たとえば、金属部品から鉛やカドミウムが溶出しないか、樹脂部品から有機化合物が溶出しないかを検査します。この試験をクリアすることで、その製品が水道水の安全性に影響を与えないことが証明されます。
試験で測定される主な物質
JIS S 3200-7に基づく浸出性能試験では、厚生労働省が定める水道水質基準に含まれる物質が網羅的に測定されます。主な対象物質は以下のとおりです。
金属類:鉛、カドミウム、水銀、ヒ素、六価クロム、セレン、アンチモン、ニッケルなど。これらの重金属は、微量でも長期摂取により健康被害を引き起こす可能性があるため、極めて厳しい基準値が設定されています。
有機物質:フェノール類、ホルムアルデヒド、エピクロロヒドリンなど。樹脂やゴム製品から溶出する可能性がある有機化合物についても試験が行われます。WHOLE IN ONEのノズルに使用されているPOM樹脂は、これらの有機物の溶出が極めて少ない素材として知られています。
その他:色度(水の着色)、濁度(水の濁り)、臭気(におい)、残留塩素の消費量なども確認されます。製品が水の見た目や味、消毒効果に影響を与えないことも重要な評価項目です。
JIS規格とJWWA認証の関係
JIS規格とJWWA認証は、しばしば混同されますが、両者には明確な役割分担があります。
JIS規格 = 試験の「ルール」を定める規格です。「どのような手順で」「どのような条件で」「何を測定するのか」を標準化しています。JIS S 3200-7は浸出性能試験の「方法論」を規定した規格であり、それ自体が製品を「合格」「不合格」と判定するものではありません。
JWWA認証 = 試験結果に基づく「認定」です。日本水道協会がJIS規格に基づいた試験を実施(または試験結果を審査)し、基準をクリアした製品に認証番号を付与します。WHOLE IN ONEの認証番号Z-408は、JIS S 3200-7の試験をクリアした結果として付与されたものです。
わかりやすくたとえると、JIS規格は「テストの問題と採点基準」、JWWA認証は「テストに合格した証明書」です。両者は車の両輪のように連携して、水道用器具の安全性を守っています。
JIS規格の品質保証フレームワーク
JIS規格は単独で機能するものではなく、品質保証の大きなフレームワークの一部です。製品の設計段階でJIS規格に準拠した素材選定を行い、製造段階でJIS規格に基づく品質管理を実施し、完成品に対してJIS規格に準拠した試験を行う——この一連の流れが、製品の安全性を多層的に保証しています。
さらに、JIS規格は国際規格(ISO・IEC)との整合性も重視しています。ファインバブルの分野では、ISO 20480-1がファインバブルの定義を標準化しており、JIS規格もこれと整合するよう設計されています。日本のJIS規格に適合した製品は、国際的にも通用する品質水準を備えていると言えます。
消費者にとってのJIS規格の意味
一般の消費者がJIS規格の詳細な試験項目を理解する必要はありません。重要なのは、「JIS規格に基づく試験をクリアした製品は、国が定めた安全基準を満たしている」という事実を知ることです。
水道に接続するナノバブル発生装置を選ぶ際は、JIS S 3200-7に基づく浸出性能試験をクリアしているかどうかが、安全な製品を見分ける重要な判断基準になります。WHOLE IN ONEはこの試験をクリアし、さらにJWWA認証(Z-408)も取得しているため、二重の安全保証を持つ製品です。
安全な水は健康な暮らしの基盤です。ウルトラナノバブルについて詳しくのページでは、WHOLE IN ONEの技術的な仕組みと効果について、さらに詳しくご紹介しています。
さらに深く知る
JIS S 3200-7:2010の試験では、製品を純水に一定時間浸漬して浸出液を作成し、その浸出液中の各物質濃度を測定します。浸漬条件(温度・時間・水量と製品の接触面積比)は規格で厳密に定められており、試験の再現性が確保されています。これにより、異なる試験機関で試験しても同等の結果が得られます。
WHOLE IN ONEの場合、水が通過するノズル部分の素材が主な試験対象となります。キャビテーション構造を形成するPOM樹脂、接続部の真鍮(黄銅)、ステンレス鋼の各素材について、それぞれ浸出試験が実施されています。特にPOM樹脂は、FDA(米国食品医薬品局)認可の食品接触グレードが存在する素材であり、水への溶出リスクが極めて低い特性を持っています。
なお、JIS規格は定期的に見直し・改正が行われます。JIS S 3200-7も2010年の制定以降、水質基準の変更や新たな有害物質の知見に応じて更新される可能性があります。JWWA認証の更新審査の際には、最新のJIS規格に適合していることが確認されるため、消費者は常に最新基準での安全性が保証されます。
スタッフの声
お客様から「JIS規格って何ですか?」とご質問いただくことがあります。簡単に言うと、国が定めた安全のルールです。WHOLE IN ONEはJIS規格の試験をクリアして、さらにJWWA認証も取得しているので、「国のお墨付きが二重についている」とお考えいただければわかりやすいと思います。
工事の現場では、使用する部材がJIS規格品かどうかを必ず確認します。水道管の接続に使う継手やバルブもJIS規格品を使うのが基本です。WHOLE IN ONEもJIS準拠の試験をクリアしているので、既存の水道設備と安心して組み合わせられます。規格が揃っていると施工品質も上がります。
JIS S 3200-7の浸出性能試験は非常に厳密です。温度・浸漬時間・水量比が規定されており、数十項目の物質を高精度で測定します。WHOLE IN ONEの素材選定では、この試験を確実にクリアできることを開発段階から考慮しています。POM樹脂を選んだ理由の一つも、浸出リスクの低さにあります。